■準備試合の再現
ザンビアとの戦力差を考えれば、慎重に戦っても1点や2点は必ず入る。従って、失点さえしなければ必ず勝利できる。そして、カウンターからの一発で失点するリスクを最小限にするためには慎重に戦った方がいい。そういう判断だったのだろう。
もちろん、スペインとのグループ1位争いを考えれば得失点差も大事かもしれないが、それより大事なのは“格下”のザンビア、コスタリカとの2試合で勝点6を確保する可能性を少しでも大きくしたいのだ。
そのためには、“格下”相手にも(“格下”相手だからこそ)慎重に戦うことを選択したのだ。
ザンビア戦の8日前の7月14日に仙台で行われたパナマ戦は、ザンビア戦に向けての予行演習だった。FIFAランキング52位と“格下”相手の試合でも、日本は手堅い試合をして、パナマをやはりシュート0本に抑えて、奇しくもザンビア戦と同じ5対0で勝利したのだ。
つまり、日本女子代表は「大会開幕直前の準備試合を非常に有効に使った」ということになる。