7月9日、J2リーグ第25節が行われ、清水エスパルスが敵地・レゾナックドーム大分で大分トリニータに2−1の勝利を収めた。
この試合で2得点を挙げて勝利の立役者となったのが、元日本代表のMF乾貴士だった。4−2−3―1のトップ下でスタメン出場すると、前半10分に相手GKへのバックパスに猛然とプレスを仕掛けてミスを誘い、無人のゴールに流し込んで先制点を奪う。そして圧巻だったのが、同点に追いつかれた後の後半18分の2点目だった。
味方DF陣が相手の攻撃を跳ね返したボールを乾が拾い、細かいパス交換の末に前を向いた。場所は自陣センターサークル内。ゴールまで残り60mという位置だったが、ここから背番号33がドリブルを開始する。
5対4の数的優位の状況で、首を振ってパスを匂わせながら持ち上がると、相手DFラインの前にできたスペースを見逃さず、ボックス外から右足一閃。鋭い弾道のシュートをゴール右上に突き刺した。
スピードをコントロールしたドリブルから、決して力むことなく右足インフロントでカーブをかけ、完璧なコースに飛ばしたミドルシュート。解説の増田忠俊氏も「(GKも)これは取れない。お見事です」と絶賛のゴラッソ弾だった。