大住良之の「この世界のコーナーエリアから」第115回「『法』か『規則』か」(3)サッカーの「生みの親」となったのは弁護士の画像
左が3月に発行された「簡易版」、右は現行の公式「競技規則」 (c) IFAB.jpg

 サッカーは無数のディテール(詳細)であふれている。サッカージャーナリスト・大住良之による、重箱の隅をつつくような「超マニアックコラム」。今回は「サッカーの法律」って何?

■ルール統一の試み

 1863年の最初の「サッカー・ルール」からさかのぼること15年前、1848年にケンブリッジ大学でルール統一の試みがなされた。当時のケンブリッジには、イートン、ウィンチェスター、シュリュールズベリといった「サッカー・スタイル」のフットボールを校技とするパブリックスクールの卒業生だけでなく、ボールを持って走ることをプレーの核とするフットボールをプレーするラグビー校の卒業生もいて、プレーをするたびにルールを話し合っておかなければならなかったのである。

 このとき書かれたルールは、「ケンブリッジ・ルールCambridge Rules」と呼ばれ、「Laws」ではない。この競技ルールは、それからの「フットボール」に大きな影響を与えた。1863年の「FAルール」も、「ケンブリッジ・ルール」が下敷きになっている。

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