初戦の引き分けで一気に高まった「得点への意識」【称賛すべきU-17日本代表のアジアカップ連覇】(1)の画像
カタールでのフル代表の輝きに負けじと、若き日本代表が躍動した 撮影:中地拓也

 U-17日本代表が、タイで開催されていたU-17アジアカップを制した。連覇を果たした優勝には、大きな意味がある。若き日本代表の戦いぶりを、サッカージャーナリスト・後藤健生が紐解く。

■圧倒的な強さで優勝

 タイのバンコクとその近郊で開かれていたU-17アジアカップで、U-17日本代表が2大会連続4回目の優勝を飾った(2018年開催の前回までは偶数年開催で「U-16選手権」として開催。2020年大会は新型コロナウイルス感染症拡大のため中止)。

 グループリーグから決勝まで6試合を戦って「得点22、失点6」という圧倒的な成績。準々決勝以降もすべての試合で3ゴールを決め、失点は準々決勝オーストラリア戦での1失点のみという圧倒的な成績だった。

 そして、決勝戦でも2得点を決めた名和田我空(神村学園高)が得点王とMVPをダブル受賞。GKの後藤亘(FC東京)がベストGKに選ばれ、さらにフェアプレー賞も獲得して、日本代表はすべての表彰を独占した。

 タイのバンコクは30度を大きく超える蒸し暑さが続き、ピッチコンディションも会場ごとに大きく異なるなど難しい条件の中での戦いであり、さらにグループDに所属した日本は、準々決勝と準決勝では対戦相手よりも試合間隔が1日少ないというハンディキャップもあったが、ローテーションしながら戦った日本代表にとっては大きな問題にはならなかったようだ。

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