■2点目を奪えなかった初戦
「1点をリードし、しかも相手が1人少ない」という状況は日本にとって絶対的なアドバンテージだった。
だが、こういう状況になると、試合をコントロールしながら終わらせることを考えてプレーが消極的になってしまうことが往々にしてある。
たとえば、この大会の初戦、ウズベキスタン戦がそうだった(6月20日掲載の「年代別日本代表に必要な喫緊の問題解決策」参照)。
日本は開始8分に左の吉永夢希(神村学園高)からのクロスを道脇がヘディングで合わせて早い時間に先制し、その後も日本がゲームをコントロールしたものの、どうしても2点目が奪えなかった。いや、「2点目を奪いに行くアグレッシブさ」が足りなかったと言った方が正しいだろう。
相手が強豪ウズベキスタンであるという意識も強かったのだろう(ウズベキスタンは各年代別代表の強化が進んでおり、昨年のウズベキスタン遠征で日本は0対3で敗れている)。過度に慎重になってしまった日本は最後まで2点目を奪えず、83分に同点ゴールを奪われて、初戦は引き分けに終わってしまった。