J2の水戸ホーリーホックは、メモリアルTシャツを販売すると発表した。若き日の日本代表FW前田大然も絡んだ「水戸黄門パフォーマンス」が描かれたグッズに、ファンからは「争奪戦だな」との声が上がっている。
各クラブには、チームを長年支えてきたレジェンドがいるものだ。水戸であれば、現在はクラブリレーションコーディネーター(CRC)を務める細川淳矢氏も、そのひとりだろう。
細川氏は2011年シーズン限りでベガルタ仙台を退団した後、数か月のブランクを経て2012年8月に水戸に加入。合計10シーズンプレーし、2022年にFC今治で選手生活を終えた。
水戸では、リーグ戦259試合に出場した。DFであるため数は多くはないものの、6ゴールも挙げていた。
ただし、カウントされることのなかった「幻のゴール」がある。2017年のJ2第37節ファジアーノ岡山戦での決勝点だ。
0-0で迎えた後半11分、左CKにファーサイドで合わせたのが細川氏だった。頭で叩きつけ、ゴールネットを揺らしたのだが、ゴールに入る直前にチームメイトの内田航平(現・徳島ヴォルティス)に触れたとされ、得点者は細川氏ではなく内田とされた。
ただし、多くの人の印象に残り続ける「ゴール」だった。自身のゴールだと確信していた細川氏は、仲間とともにゴールパフォーマンスを披露。当時在籍していた前田大然(現・セルティック)を中心に5人が正座し、その仲間たちに向けて印籠を突き出すような「水戸黄門パフォーマンス」を披露したのだ。
クラブは、こうした思い出深いシーンを多く残した細川氏のプロサッカー人生を称えるグッズを作成することを決定。前述のシーンをフィーチャーした「HOSOSAN 引退メモリアルTシャツ」の販売を発表した。
前面に大きく描かれたのは、パフォーマンスを決める細川氏らのイラスト。正座している5人の中心には、背番号38を背負った前田の姿もしっかり描かれている。