FW高橋利樹がリーグ戦デビューも「悔しいというか……点が取りたかったです」。得点を取るために、試合中にDF酒井宏樹やDF荻原拓也に要求したことの画像
浦和レッズFW高橋利樹(撮影日は23年5月24日) 撮影:中地拓也

「自分に求められていたのは得点だったと思いますし、その役目を果たせなかったことは悔しいというか……点が取りたかったです」と話すのは、今季、J2ロアッソ熊本から加入したFW高橋利樹だ。

 ここまでルヴァンカップで2試合、天皇杯2回戦に出場しているが、リーグ戦での出番はここまでなく、J1第17節横浜FC戦(77分から途中出場)で、リーグ戦でのデビューを飾った。

「自分が想像していたより、はるかに遅いデビューになってしまいました。今の浦和レッズは優勝を狙える順位にいます。もちろん優勝を狙いに行かなければいけないチームだと思いますし、そういった中で、自分や試合に絡めていない選手の底上げは大事になってくると思いますし、自分は試合に絡めるように練習からアピールしていきたいと思っています」

 この日の見せ場は、88分に放ったシュートシーンだった。MF岩尾憲のパスを受けたDF酒井宏樹が右サイドから低いクロスを中央に送るとニアサイドに位置取りした高橋が頭で合わせるが、これは惜しくもサイドネットとなる。

「多分、ニアに来るだろうなっていうのは分かっていました。この試合に限らずに、(酒井から)自分が持ったらニアに飛び込んで来て欲しい、と話がありました」と話すと「ボールを引き出す動きを意識した中で、宏樹くんやオギ(DF荻原拓也)に、ルーズでも、アバウトなボールでもいいからクロスを入れて欲しいと要求をしましたし、何が何でも1点を取らなきゃいけない状況だったので、動き出しの部分は突き詰めていかなければいけません」と続けた。

 浦和は敵陣内にボールを運ぶも相手守備陣を脅かすようなシーンは少なく、トータル15本ものシュートはすべて空砲となった。

 高橋は「クロスまでの形は作れていると思いますが、 中の崩しは、あと一歩。受け手と出し手のタイミングが合わないシーンがあるのでシュートに行くまでの過程が、今後の課題になってくると思います」と分析。その中で「ファイナルサードでのラストパスやセミラストパスは受け手の方が大事。自分はそういう役割を担っていると思うので練習からどんどん要求していきたいです」と得点力の向上を狙う。

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