5月28日に行われたJ2リーグ第18節で、徳島ヴォルティスが2−1でFC町田ゼルビアに勝利した。2得点に絡んだ柿谷曜一朗の活躍が絶賛されているが、試合終了間際に披露した“絶妙なタッチ”でのスルーパスも大きな話題を集めている。
2トップの一角とした先発出場した柿谷は、1点ビハインドの後半17分にゴール前で同点弾に繋がるトリッキーなパスを繰り出すと、後半35分には自らがゴールネットを揺らして逆転に成功した。その中で迎えた後半アディショナルタイムだった。
自身がパスを出した流れで相手陣内の左サイドでボールに追い付いた柿谷は、タッチライン際でボールを跨いでのターンでボールをキープ。前を向いた瞬間、周囲には相手DFが4人いたが、右足の足裏でボールを引いてDF陣の目線を引き寄せると、すぐに左足のアウトサイドでスピンをかけて裏のスペースへ。絶妙なコースに転がったパスは、外側をオーバーラップしたMF西谷和希の走り込んだ先にピタリと合った。
すべての動き、タッチがスムーズであり、技術の高さに加えて、瞬時の判断と発想力、何より“遊び心”にあふれるプレー。「ジーニアス」と呼ばれる男の魅力が詰まったパスだった。