■メーカブーにも表れる地域とJリーグの関係性

 Jリーグと地域の関係は、たとえば、川崎フロンターレと陸前高田市が代表例として挙げられる。2011年に発生した東日本大震災後、フロンターレは「Mind-1ニッポン」を合言葉に、川崎から遠く離れた被災地への復興支援活動をチームとして継続的に行ってきた。

 そして、陸前高田市とは15年に「高田フロンターレスマイルシップ」という友好協定を結び、翌16年に高田スマイルフェスを開催。そうした縁の中で、昨年4月に川崎のマスコットであるカブレラと、同市のキャラクターであるたかたのゆめちゃんが結婚。Jクラブと自治体が“血縁関係”で結ばれたのだ。

 今年4月23日には、その2人の間に愛の結晶として「メーカブー」が生誕。等々力競技場で多くの人が見守る中での誕生の儀式は大きな話題となった。

 自身もそうした活動に従事し、さらに、その関係するイベントで声優も務めた中村氏は、「陸前高田のフロンターレの関係性から生まれているので、一つの形になったことは僕自身としては喜ばしいことだと思います」と笑顔を見せたうえで、「2011年に震災があってからのつながりですけど、それもまた発展ですよね。続けたからこその発展。どういう風になっていくのか楽しみです」と、Jクラブと行政がどう関わっていくのかについて期待感を示した。

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