「振ってみた結果がああいう形になった」川崎・遠野大弥の積極性が大量得点の呼び水に。「チームとしてのきっかけになります」と次を見据えるの画像
清水エスパルス戦で先制点を決めて喜ぶ川崎フロンターレの遠野大弥 撮影:中地拓也

 遠野大弥の一振りが、川崎フロンターレに待望の先制点をもたらした。等々力に清水エスパルスを迎え、4月19日に行われたルヴァン杯第4節を川崎は6-0で勝利。大量6得点の呼び水になったのが、この遠野の先制点だった。

「本当に誰もが欲しかった先制点を取れたことがすごくうれしいですし、本当にオニさんも言った通り、このゲームがきっかけになってどんどん勝てればなと思ってます」

 そう話す遠野は「たぶんオウンゴールだと思いますけど(笑)、本当に振ってみた結果がああいう形になったので。やっぱり振って良かったなって思ってます、はい」と胸をなでおろした。川崎は今季ルヴァン杯とリーグ戦とを合わせた公式戦全てで先制点を取れず。12試合目にしてようやく手にした先制点だった。

 試合の行方を決めたと言っていい遠野の先制点については、4月15日のJ1第8節名古屋戦でのシュートシーンが思い浮かんだ。これは1点を追いかける90+3分のCKの場面。名古屋DFのクリアボールが遠野の足元に飛び、シュートしたが大きく枠を逸れてしまっていた。

 名古屋戦後、「思いの外、速かった」とこのこぼれ球について言及していた遠野に類似性について聞いたが、「ボールの滞空時間といいますか。あれは違かったですけど」としつつ「ふかさずに、っていうのを意識して思い切り振りました」と述べ、前の試合での経験をうまく活かせた様子が見られた。結果的に相手DFに当たり方向が変わる幸運にも恵まれたが、それこそが足を振ることの意味でもある。

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