４月１６日、Ｊ２リーグが行われ、ＦＣ町田ゼルビアはホームに大分トリニータを迎えて、首位決戦に挑んだ。
この試合開始時点で首位に立つ大分と、首位に返り咲きたい２位の町田がぶつかるという熱い状態だったが、この一戦に町田は秘策を用意していた。それが飛び出たのは、スコアレスで迎えた前半２３分のことだ。
町田が得た右ＣＫでそれは見られた。キッカーとなったのは髙江麗央で、通常であれば右足でゴールから遠ざかるキックを蹴るかと思われる場面だった。髙江が手を上げると、相手ＧＫの前にいた平河悠が突如走り出し、町田から見てペナルティエリアの右手前の角近くまで走る。
さらにそれを追いかけるように、大分ＧＫ近くから翁長聖も走る。この時点で平河と翁長の２人についていた大分のマーカー２人も引っ張られて走るのだが、髙江は翁長に短くボールを出すとヒールで平河にパス。平河はそれを受けて一気に縦に抜けると、中にマイナスのボールを送る。そこにいたのが荒木駿太で、大分の選手が混乱に陥る中、背番号７は右足でこれをゴールに流し込んだのだ。
