■たくましさを感じさせる若者たち
守備面でも、引いてブロックを作るのではなく、チャンスがあると見れば最終ラインのDFも積極的にラインブレークしてボールを奪いに行く積極性を見せ続けた。
相手がヨーロッパの強豪国ドイツであっても、また慣れないピッチ・コンディションであっても、まったく臆することなく勝利を目指して戦った若い世代のパフォーマンスは非常に頼もしいものだった。
かつては「劣悪なピッチ・コンディション」は常に敗戦の言い訳になっており、2001年のフランス戦ではスタッド・ド・フランスの柔らかいピッチの中で戦えたのは中田英寿ただ一人だったが、今の日本の若い選手たちは短い時間の間にピッチ・コンディションにも対応して見せてくれた。
また、マン・オブ・ザ・マッチ級の活躍を見せてくれた鈴木彩艶が順調に成長すれば、これまで国際舞台での日本の大きな課題だったGK問題も解決するだろう。ああいうGKがいれば、「高さ」に対する恐怖感も大幅に軽減することができるだろう。