3月26日、ルヴァンカップのグループステージ第2節が行われ、ヴィッセル神戸は横浜FCとアウェイで対戦した。
雨がピッチを濡らしたこの試合は、スコアレスのまま時間が推移する。そこで神戸は、後半開始時点から大迫勇也、武藤嘉紀、山口蛍を投入してゴールを狙うものの得点には至らない。そこで後半31分からピッチに立ったのが元スペイン代表のアンドレス・イニエスタだった。
イニエスタは家庭の事情でスペインに一時帰国していたが、この試合で今季公式戦初出場を迎える。そして後半40分、その妙技を見せる。自陣中盤の左サイドでボールを持つと、縦に長距離のスルーパスを送る。これの受け手は汰木康也で、ワンタッチでペナルティエリアに侵入できるほど長く、そして正確なバスだった。
汰木は中にグラウンダーのクロスを送ると、これを大迫勇也が合わせるだけ。これが決勝弾となって、神戸は1-0で勝利したのだった。イニエスタの1本のパスが、決勝ゴールをいとも簡単に演出したのだ。