■次々とスポーツ大会を招致

 こうした政策転換を背景に、サウジアラビアは巨大スポーツ大会の招致を計画、すでにいくつもの大会招致に成功している。2027年のAFCアジアカップ(サッカー)を筆頭に、2029年の冬季アジア競技大会(トロジェナが中心)、そして2034年の夏季アジア競技大会である。そして当然のことながら、ワールドカップやオリンピックの開催も視野に入れている。

 ワールドカップの招致計画は、ギリシャ、エジプトとの共同開催だという。この大会は、1930年の第1回ウルグアイ大会からちょうど100周年ということで、南米のウルグアイ、アルゼンチン、パラグアイ、チリの4か国の共同開催案が早くから伝えられていたが、モロッコがスペイン、ポルトガルとの共同開催案を発表するなどまだたくさんの案があり、2024年FIFA総会での決定まで紆余曲折があるに違いない。

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