■ポスト中国の筆頭候補
それにしても、サウジアラビアの案は、ギリシャ(UEFA所属)、エジプト(アフリカサッカー連盟=CAF所属)という3つの地域連盟をまたぐ形での開催計画である。こうした計画は初めてのことで、注目されている。
近年、ワールドカップを筆頭にした世界の巨大スポーツへの興味を強く示していたのは中国だった。2014年ブラジル大会まで、ワールドカップの公式スポンサーになっていた中国企業はわずか1つだったが、2018年ロシア大会では6社に急増、そのスポンサー招待を中心に、この大会には6万人もの中国人が観戦に訪れた。この数字は、ロシア国外からの観客数の最多記録だった。
しかし昨年のカタール大会では、サウジアラビアからの観戦客が最多となった。中国からのスポンサー企業数は減ってはいなかったものの、「ゼロコロナ政策」で外国への渡航を禁じられた中国からの観戦客は非常に限られた数となったのだ。