■卒業証書の受け取りでサプライズ

 その大関が、プロデビューへの気持ちを改めて強くした出来事があった。それは、高校卒業だ。これまで通っていた川崎市内の高校では卒業式を終えているが、大関自身は参加することができなかった。そのため、後日、改めて卒業証書を学校に受け取りに行ったという。

 その際、粋でうれしいサプライズが用意されていた。なんと、校内にある会議室で、「自分のために、先生20人くらいが集まってくれて模擬卒業式をしてくれました」というのだ。「証書もちゃんと校長先生からもらえて、自分一人なのに生徒代表の言葉もやらせてもらいました」と語る18歳はこの出来事を笑顔で説明。

 そして、「校長先生から直々に“期待している”という言葉をいただいて、いろんな先生の想いも伝わってきて。試合に出ないと恩返しにならないと思うので、試合に出て、自分が活躍しているところを見せられればなと強く思いました」と声を強めた。


「いろんな方が応援してくれているので、恩返したい」
 こうも語る大関にとって、ルヴァンカップはチャンスの場。チームは清水戦から中2日でアウェイのJ1第4節アルビレックス新潟戦も控えており、若手にも出場機会が巡ってくる可能性があるからだ。

 大関自身も「やっぱり試合に出たいですし、ルヴァンカップとJリーグで日程が厳しい中でチャンスはあると思っているので、練習からアピールするのもそうですし、自分に矢印を向けてやり続けて、ルヴァンでチャンスを掴んでJリーグに出るっていうことは人一倍強い想いを持っている」と決意を示す。

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