元ブラジル代表のロナウジーニョが、SNSで現役当時のビューティフルゴールの動画を投稿した。20年の時を超越する美技に、世界中から称賛の声が寄せられている。
ロナウジーニョは、ブラジル代表のレジェンドである。華麗なテクニックだけではなく、高い得点能力を備えていた。さらに、常に笑顔を浮かべて、人々を魅了してきたのだ。
さらにブラジル国民にとって大きいのは、ワールドカップをもたらした選手であることだ。2002年の日韓ワールドカップで、ロナウド、リバウドとともに「3R」と呼ばれた天才的攻撃陣の一角を占め、世界タイトルを手にした。サッカー王国にとっては、現時点でそれが最後の世界の頂点に立った瞬間となっている。
バルセロナでUEFAチャンピオンズリーグを制し、イタリアのミランでもプレーと、各国の名門クラブのユニフォームに袖を通してきた。少し意外な気もするが、ワールドカップを制した2002年、ロナウジーニョはパリ・サンジェルマンでプレーしていた。今でこそカタールの大資本が入って欧州の頂点を争うようになったが、まだオイルマネーが入る前のパリ・サンジェルマンで背番号10を背負っていたのだ。
ただし、その才能に疑いの余地はなかった。ロナウジーニョ本人が、当時のゴール動画を自身のツイッター公式アカウントで公開した。
「PSGとの美しい思い出!!! 2003年のリーグアンで最も美しいゴールに選ばれた」
そう説明が添えられた動画は、まるで映画か漫画の世界を見ているようだ。まるで楽しく踊るようにボールと戯れながら、相手チームを翻ろうしているのだ。
ワンツーパスを交えてゴールに突進するロナウジーニョを、誰も止められない。スライディングタックルで襲い掛かってきた相手も、リターンパスを右足アウトに引っかけてジャンプでかわす。複数のDFが追いすがってきたペナルティーエリア内でもスライディングで足が飛んできたが、お構いなし。最後は右足アウトにかけたシュートでGKの頭上を抜き、ゴールネットを揺らしている。