J1第2節で、昇格組のアルビレックス新潟が昨季、躍進を遂げたサンフレッチェ広島を破り、今季初勝利を挙げた。
敵地で前半14分に先制した新潟だったが、開幕戦でも前半22分に先制しながら同28分に失点して同点に追いつかれていただけに、なるべく相手にボールを渡したくない状況ではあった。そんな広島戦の前半29分に、ファンタジーあふれるプレーが飛び出た。
魅せたのは現在25歳の伊藤涼太郎だ。広島が新潟のペナルティエリア目掛けて左から入れたクロスを、DFトーマス・デンがはね返す。宙高く浮いたボールはペナルティアーク前に落下しようとする。
そこに戻ってきたのが伊藤だ。相手選手を背負った難しい状況で、驚きのコントロールを見せる。ゴール方向を向いた伊藤は、落下してきたボールを足裏を使った絶妙なトラップで自身の左側に転がしたのだ。
広島の荒木隼人は予想外のコントロールにボールへの反応が遅れてしまい、伊藤は見事に前を向くことに成功するが、そこに食いついてきた荒木をいなすようにして反転。フリーの状況を作ると、味方に戻して見事に新潟の保持にしてみせた。