川崎フロンターレは２月２５日の鹿島アントラーズ戦に満身創痍で挑んだ。この試合を前に最終ラインで離脱者が相次いで、スクランブル状態だったのだ。
その影響もあって、ベンチ入りの機会が回ってきたのが松長根悠仁だった。ユースから昇格し、今季からトップチームに加わっている。沖縄キャンプにも当然帯同したが、まだ卒業式を終えておらず現役高校生だ。
その松長根にベンチ入りの感想を聞くと、心強い言葉が返ってきた。「ベンチ入りできたのは良かったですけど、試合に出られる力がまだなかったかなと思います」という、反省の弁だったのだ。そして、「試合に出られるようにもっと信頼を勝ち取らないと」とも続けた。
しかも、それはけっして強がりなどではない。ベンチに座りながら冷静にピッチ状況を観察しており、「先制されてからの鹿島は自陣でブロックを固めていたので、あれを崩すには誰かが走って壊していくしかないなと思っていたので、自分が出たらどんどん走って、無駄走りでもなんでも崩していくしかないなと思いました」とイメージを膨らませていたという。
それを助けたのが同じくベンチ入りした佐々木旭で、「“お前がでたらこうして”などと説明してくれて、心強かったです」と笑顔を見せた。
