今季のJリーグのオープニングゲームを戦った川崎フロンターレだったが、結果は悔しいものとなった。優勝奪還を狙う上で最大のライバルである横浜F・マリノスに1-2で敗戦してしまったのだ。
前半のうちに2失点してしまい、さらに後半39分にDFジェジエウが退場。横浜のマルコス・ジュニオールを倒したとしてレッドカードが提示されたのだ。
状況としてはこの上なく苦しいものとなったが、それでも川崎はホームで一矢報いた。後半のアディショナルタイムだ。左サイドからゴール前に送った佐々木旭のクロスを新キャプテンである橘田健人が流し込み、1点差に迫ったのだ。
佐々木のクロスや橘田の前への姿勢があってこその得点だが、その前のプレーにも注目が集まっている。それは、大島僚太が見せたものだ。
後半26分からピッチに立った背番号10は、90+1分、瀬川祐輔からボールを受ける。ペナルティエリア手前だったこともあって、大島とゴールの間には2人の守備者がいた。そのプレッシャーを受けながらも大島は、マイナスに向かった浮き球を、右足を伸ばして見事にコントロール。さらに今度はそれを左足ダイレクトで、左サイドに展開したのだ。このボールをマルシーニョが受けてシミッチに渡し、このブラジル人MFが佐々木にダイレクトで送ったことで、先述した得点が生まれたのだった。大島のらしさ全開ともいえるサイドへの展開がなければ生まれなかったゴールだった。