三笘薫のゴールを取り消した「些細な」オフサイド判定は本当に必要なのか【サッカーとテクノロジーの正しい付き合い方を考える】(2)の画像
VAR判定は、どこまで導入すべきなのか 撮影:中地拓也
 テクノロジーは、人間の生活に不可欠なものになっている。サッカーも、その例に漏れない。日常生活でもサッカーでも、大事なのはテクノロジーといかにうまく付き合うかである。正しい共存の方法を、サッカージャーナリスト・後藤健生が考察する。

■他競技にないサッカーの魅力

 サッカーという競技は、他のボールゲームに比べてプレーが途切れることがないのが特長であり、また魅力である。

 ベースボールではピッチャーがボールを投げてストライク、ボールの判定が行われるとプレーは止まる。バッターがボールをヒットすると、野手がそれを処理してアウトにしたり、あるいは走者が進塁するなどして、そこでもプレーは止まる。

 サッカーと兄弟的な関係にあるラグビーもプレーが止まることが多い。

 激しいコンタクトプレーが多いラグビーでは選手が負傷することも多いし、ボールをどのように処理するべきかについて細かくルールで決められているから、反則が起こることも多い。サッカーのように、4分も5分もプレーが途切れないということはラグビーではほとんどありえない。

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