■長身FWが生きるリスタートを強みにできるか

 FWは昨季14ゴールの中山仁斗が、引き続き軸となる。そのうえで、可能性を感じさせる選手を揃えた。

 まずは韓国代表経験を持つホ・ヨンジュン(浦項スティーラースから加入)だ。CF、ウイング、セカンドトップなどに適応する。3-4-2-1の1トップはもちろん、2シャドーに置くこともできる。昨シーズンはKリーグ1で自身2度目の2ケタ得点(10得点)を記録しており、30歳は充実のタイミングでJ2にやってくる。

 セレッソ大阪から期限付き移籍で加入した山田寛人は、2度目の加入となる。前回は2020年で、19試合に出場して2ゴールを記録した。22年はC大阪でJ1リーグ戦で4ゴール、ルヴァンカップでは2ゴールをマークした。ルヴァンカップ準々決勝第2戦のアディショナル弾など、印象深いゴールは多い。勝負強さを発揮していくことが期待される。

 大卒ルーキーの菅原龍之助は、アカデミー出身の22歳だ。18年に2種登録選手で、ルヴァンカップに出場している。

 中山、ホ・ヨンジュン、山田、菅原は、いずれも180センチ以上のサイズを持つ。CBにもサイズのある選手が揃った。

 昨シーズンは67得点を記録したが、CKとFKをきっかけとしたものは13点だった。そのうち3点は、中島と遠藤の直接FKだ。

 右足なら中島や梁、左足なら遠藤、松下、内田と、プレスキッカーは揃っている。空中戦を挑める選手もいる。CKやFKからの得点を増やしたいところだ。

  チーム全体を見渡せば、J2トップクラスの戦力である。一人ひとりがポテンシャルを発揮すれば、J1昇格の有力な候補だ。

 振り返れば昨シーズンも、リーグトップクラスの戦力を保持していた。それだけに、問われるのは好不調の波を小さくすることだ。勝点3を逃したあとの試合で、リバウンドメンタリティを見せていくのだ。

(5)へ続く
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