J2の徳島ヴォルティスは24日、同じくJ1昇格を争う大分トリニータとトレーニングマッチを行った。クラブがSNSに投稿したゴールシーンは、プレーとともに試合状況でファンを驚かせている。
徳島は高知でのキャンプを15日に打ち上げ、2日の休みを挟んで宮崎での2次キャンプに入った。宮崎では3つのトレーニングマッチが予定されており、21日にはJ1の鹿島アントラーズと45分x2、30分x1の変則形式で行い、6-3で勝利していた。
24日には、大分と45分を3本行う形式で試合を行った。J1昇格を争う相手との一戦は、”嵐”を呼ぶ一戦となった。
荒れたのは、試合内容ではなく天候だ。日本を襲っている大寒波は、宮崎にも影響を及ぼした。大分が午前にSNSで公開した写真ではまだ青空も見えていたが、”嵐”は確実に近づいていた。
徳島もこのトレーニングマッチのゴールシーンを動画で公開。ツイッター公式アカウントにアップされた3得点は、まるで3段オチをつけているかのようだった。
最初のゴールは、今季から期限付き移籍で加わった千葉寛汰が決めた。最終ラインでのボール回しから一気にスピードを上げてサイドに展開し、早めにゴール前に送ったボールに千葉が反応。ゴール前で左に流れながら、逆サイドへとボールを流し込んだ。すでに雪がちらついていたが、寄せられたコメントはゴールについてのものばかり。
「GKの動きを見て冷静に逆を突き、かつ目の前でバウンドさせるナイスゴール!!」
「キーパー見てあえて叩きつけてバウンドさせるシュート上手すぎ」
「千葉の力みのないフィニッシュも素晴らしいが、後ろから少ない手数で綺麗に運んだね。なんかそっちの方が地味に凄いかも」
続くゴールは6シーズンぶりに徳島に帰ってきた渡大生が決めた。この場面にも「これも渡っぽいゴール 点取り屋にはこういう場面がやってくるよね」とサッカーを語るコメントもあるものの、強まる雪に「鹿児島も寒そうだなあ」といった声が増えてくる。
早稲田大学から加わったルーキー山下雄大が決めた3点目の動画に至っては、もはや宮崎の気象情報と言っていいコンテンツとなっている。何しろ、18秒間の動画のうち、プレー場面は3秒ほど。冒頭の得点シーンの後は、決めた山下をとらえつつも、藍色のユニフォームがかすむほどの暴風雪のすさまじさを伝えているとしか思えない。