鹿島アントラーズは、クラブにフィロソフィーを植え付けたジーコの特別動画をSNSで公開した。鹿島へやって来た選手時代の懐かしい様子と、当時と変わらぬ熱い思いがジーコ本人の口から語られている。
ブラジル代表などで活躍したジーコは、1989年に一度は選手を引退した。だが、日本初のプロリーグであるJリーグ開幕を前にして、当時は全国リーグ2部だった住友金属工業からのオファーを受け入れた。
当時の鹿島は、Jリーグ入りは不可能だと思われていた。それでもジーコによってプロ意識を浸透させられたチームは、鹿島アントラーズとして華々しいプロリーグの舞台に立つことに成功した。以後、日本屈指の名門となったクラブは、今もジーコのスピリットを「献身」「誠実」「尊重」という言葉に置き換え、大事に抱き続けている。
今回公開された動画は、U-NEXTにて放映されている「FOOTBALL DREAM 鹿島アントラーズの栄光と苦悩」の一部分。数々のクラブレジェンドのひとりとして、鹿島について語っている。
ジーコは口を開く。1993年の開幕戦について語っているのだ。
「Jリーグで最も小さな町のチームだった」
「私たちは日本中に示したんだ」
「この町が大きいか小さいかは重要じゃない」
「私たちが良い仕事をできれば目標は達成できる」
「多くの人が予想していなくとも私たちが信じた目標をね」
この言葉だけでも鹿島の歩みが脳裏によぎるが、挿入される動画も大変興味深い。