■本田が伝えたかったこと
しかし、先述した素直な反応はごく一部。むしろ、引用リツイートやリプ欄では、勝手に大喜利大会が始まったのだ。白米の画像をお題に、多くの“ボケ回答”が乱立しており、いいねの数は5万を超えている。“解答例”は以下だ。
「白メッシですね」
「なんて透明度の高いカレー食べてんすか!!!!僕でもここまでのカレー作れないですよ!」
「白米にお皿に、スプーン三品ある!」
「ご飯の形が岡山県の県の形に似てる…もしかしてこれは何かの伏線…?」
「白ご飯をおかずに白ご飯を食べる。なるほど」
「ケイスケホンダの食べる米って一粒何円するんだろう」
「晩年の空海ですか?」
そんな回答が一通り並んだ頃、本田は写真の意味を説明するような投稿をした。そのリプライに、「世界で3億 4900万人が深刻な食糧不安に苦しんでいます」と題された記事を付けたのだ。2022年の食糧価格高騰によって飢えで苦しむ人が世界であふれていると、その記事は伝えている。
白米は、質素に見えるか、それとも、ご馳走に見えるか――。2022年の年が終わろうとする中で、本田は一皿の白米で世界の実態を伝えようとしていたのだ。