【アルゼンチン代表vsフランス代表 12月18日】
フランスの方が強い感じだが、賭けるならアルゼンチン、と決めていた。
23分、ペナルティで先制ゴールを奪ったメッシはワールドカップに近づいた。
36分、アンヘル・ディ・マリアが追加点。
私の隣で撮っていたフランス人のフォトグラファーはカメラを置いてしまった。
それくらいアルゼンチンの優勝は動かないものに見えた。
だが、サッカーはわからない。
キリアン・エムバペが80分にペナルティを返し、81分に追いつくと、隣の彼はやっと笑顔になってカメラを構えは直した。
「行ける」と私の足を叩いて、拳を握りしめた。
まるで約束されたように、試合は延長戦に突入した。
ハーフライン上でメッシとエムバペがちょっと微笑んだ。
108分、メッシ。
メッシは家族のいるメインスタンド前まで走ってくると、改めて勝利を確信したように両手を広げた。