■砂漠の向こうでのUAEとの最終戦

 そして、UAEラウンドでも日本代表はタイ、バングラデシュ、スリランカに連勝。最終戦でUAEとの最終戦に臨みます。

 日本サッカー狂会ツアーもバスをチャーターして会場のアル・アインに向かいます。砂漠の中を150キロ弱の距離です。ドバイ近郊での砂漠ツアーも経験しましたが、「やはり内陸の砂漠はスケールが大きいわい」とのんきに砂漠を眺めていたら、バスの後部から煙が出てきました。「やばい、バスを止めろ」と言って、すぐに路肩に停車したかと思ったら、バスの後部のエンジンから発火したのです。韓国製のバスでした。

 どうやら修理は不可能のようです。バスの運転手が会社に電話。代わりのバスを手配したので、砂漠の中の道路の路肩で全員がバスの到着を待つことになりました。

 今から思えば、遠い昔の長閑な記憶となりました。

 アル・アインでの試合では82分に先制ゴールを奪われましたが、2分後にMFの森保一が左のラモス瑠偉に展開。ラモスが上げたクロスを高木琢也が頭で折り返し、相手DFがクリアしたボールを最後は交代でピッチに入ったばかりの澤登正朗が決めて引き分けに持ち込み、日本は最終予選進出を決めました。

 その夜のうちにドバイの空港に移動して帰国。NHKテレビの特別番組の出演のため、成田空港からNHKまでタクシーを飛ばしました。「こういうわけで急いで」と言ったら、タクシーの運転手さんが面白がって、ぶっ飛ばしてくれたのも遠い昔の良い思い出です。

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