■過酷な肉体労働
4人×720部屋=2880人。各クラスターに3000人弱だとすると、クラスターが「U」までの21あるとすれば、約6万人ということになります。
この敷地内にこれだけの労働者が詰め込まれるのです。もちろん、彼らのためのスーパーマーケットや食堂も開店します。そして、敷地の周囲は高い塀で取り囲まれているので脱出は不可能になっています。
シャトルバスでアルワクラ駅まで向かうと、周囲にもいくつか同じような施設を見ることができます。
ちなみに、人口約300万人のカタールで、外国人労働者は人口の90%ほどを占めると言われています。
すっかり定着して裕福になってドーハ市内に暮らしている人もたくさんいます。アラビア語ができるパレスチナ人などは、通訳など知的な仕事に従事しています。商業で成功したインド系の人もたくさんいます。
しかし、過酷な肉体労働に従事しながら故郷の家族に送金を続けている出稼ぎ労働者も100万人以上はいるわけです。