■「守ろうと思えば守れるのがこのチームの強み」

 クロアチア戦は、今までの試合とはまた違った展開になる。というのも、グループリーグとは違って決勝トーナメントは一発勝負。90分で勝負がつかなければ延長とPKが行われ、必ず勝者と敗者が生まれるからだ。そして、敗者はその瞬間に去ることになる。

 そんな状況で田中は、「守ろうと思えば守れるのがこのチームの強み」と、改めて日本のストロングポイントを明確にしたうえで、「前半にボールを握ったりして、それで(内容が)悪くてもそこで一回焦れずに(失点を)0で進めれば、こっちの時間に来る瞬間があるので、我慢してそこで仕留めれば」と、イメージを膨らませた。

 さらに、「ブレないことが大事」と語気を強めながら、「相手が変わったからといって、今までやったことを変えるのもリスクがある。そういう意味では、どの試合も前半は0-0で行く。もちろん点を取れればそれに越したことはないですけど、0-0で行くというのは、自分たちの戦い方でもある」と、改めて日本代表の戦い方を繰り返した。

 結果を欲すこの24歳のMFの強い視線は、すでに新しい景色へと向けられていた。

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