スペイン・サッカー連盟は29日、カタール・ワールドカップのグループステージ最終戦の日本代表戦に向けて会見を行った。会場には多くの日本のメディアが訪れたが、圧倒的な“数的不利”にも、サッカー大国らしい余裕をのぞかせた。
まるで“ジャック”されたかのようだった。スペイン代表コケが出席した会見で、席の半分以上を日本のメディアからとみられる記者が埋めていた。
日本代表にとっての緊張感をうかがわせるようだった。現在グループEで2位につけている日本だが、決してリラックスできる状況ではない。初戦ではドイツ代表を相手に見事な逆転勝ちを収めて世界を驚かせたが、第2戦ではコスタリカ代表に0-1で敗れてしまった。最終戦では、今大会2度目となるW杯優勝経験国との対戦が待つ。グループステージ突破には引き分け以上の結果が必要で、困難なミッションであることは明らかだった。
その大一番を前に、メディアも情報収集に必死だ。スペイン・サッカー連盟によると、会見用に座席を用意したが、その多くがスペイン以外、とりわけ日本の記者に占められたという。
スペインにしてみれば、いわば敵情視察にやってきた記者たちだ。それでも同連盟は、ツイッター公式アカウントに、日本語で「こんにちは!!」とラテンの乗りで明るく写真を投稿。日本の向こうを張る“おもてなし”ぶりを見せつけた。