■選ばなかった最高のシナリオ

後藤「3試合で決めるというのは当然だけど、2試合で決められたらベストには違いないわけでさ。3戦目で休ませるべき選手を休ませて、4戦目のラウンド16でベストメンバーを組むというのが最高のシナリオだったのに、そのための最高の努力をしなかったんだよね。だから結局、最初のプランどおりになった。

 3戦目に全力を尽くして戦えば、グループステージを勝ち抜いたとしても4戦目にかなり疲労が残ってしまう。したがって、ベスト8に勝ち上がる可能性は小さくなったということですね」

大住「東京オリンピックでは、グループステージでメンバーをほぼ変えなかったことで、その後で苦しんだから、またそうなるかもしれないと森保監督は考えたのかな。それでも、監督がこういう戦い方をすると選択したんだという話であって、メンバーを変えずに戦ったら勝てたのかなんて分からないし」

後藤「可能性の話ですよ。目標はベスト8と言っているわけだから、そうなると4試合目のラウンド16がすごく大事になってくる。そのために3戦目で疲れている選手たちを休ませられる、まさに僥倖としか言えないような状況をつくり出せる可能性が、目の前にあったわけですよ。それを取りにいかなかったのはおかしい、と思うわけです」

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