■徹底された組織的守備

 堅固なサウジアラビアの守備組織の前に、アルゼンチンの攻撃は次第に組織が自壊していった。

 後半立ち上がりのサウジアラビアの2ゴールは幸運なものではあったが、しかし、数少ないチャンスを決めきったのは大したものだ。そして、アルゼンチンは攻撃の組織を最後まで取り戻すことができなかった。

 相手を研究して守備の組織を作り、そして全員が忠実に守る。この基本を繰り返したことがサウジアラビアのアップセットにつながった。

 大会3日目を終えた。2日目からは、毎日2試合ずつの観戦である。FIFAからは「1日2試合まで申請可能」と言われていたが、すべての申請が許可になるとは思っていなかったが、始まってみるとほとんどの試合で机付の席がもらえている。

 しかし、レベルの低い試合を2試合というのも厳しいが、ワールドカップ・レベルの試合を毎日2試合というのもかなり疲れるものである。

 というわけで、大住さんは3日目はアルゼンチンの試合だけを見て、夜のフランス対オーストラリア戦には来ていないようだ。翌日の日本戦に備えたのであろう。

 そういえば、大住さんはその日も日本対ドイツ戦だけで、夜の部はパスだと言っていたなあ。せっかく、山下良美さんの第4審判デビュー戦だというのに、もったいない。

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