■前回王者の肩書にふさわしいスコア
そして、オーストラリアが後半29分に2人の選手を投入したことで勝負は決した。新たに投入された2人は相手守備を打開すべく送り込まれたが、それまで築いていたブロックを維持することは不可能で、フランスがさらにやりたい放題に。その後、得点こそ生まれなかったものの、自由にスペースを使われていった。
結局フランスは、前回王者の肩書にふさわしいスコアで試合を終わらせたのだった。
しかし、フランスとしては決してこの先が安堵できる内容ではなかった。攻撃は整理されたいたものの、さらに、両ウイングの個人技を生かした突破も見せたものの、さらに強度の高い守備者を揃えるチームが相手となった場合、苦しむ可能性もあるものだった。ムバッペがいれば、それでも破れるかもしれないし、初戦からすべてを出していないだけかもしれない。
ディディエ・デシャン監督は今大会でW杯3大会目の指揮を執るだけに、大会への挑み方は勝手知ったるものだろうか。ディフェンディングチャンピオンの“ジンクス”を乗り越える初戦を終えたチームは、26日のデンマーク戦へと向かう。