バルセロナDFジェラール・ピケが、SNSで自ら引退について語る動画を公開した。まるで短編映画のような動画は、1日も経たずに1300万回も再生されている。
突然の発表だった。まだシーズンの真っただ中である今月3日、自身のツイッター公式アカウントで週末の試合がカンプ・ノウで出場する最後の試合になると宣言したのだ。稀代のDFは、シーズン終了を待たずしてスパイクを脱ぐことになる。
ピケはバルセロナ出身で、子どもの頃からバルサの下部組織で育った。17歳でマンチェスター・ユナイテッドに移籍したが、4年後にはバルセロナに復帰。以後、中心選手としてプレーを続けてきた。
それでも今季は出場機会が減り、リーグ戦12試合を終えてフル出場は3試合のみ。ベンチを外れることも多く、交代出場を含めてもここまで5試合でプレーしただけだった。
厳しい状況だったとはいえ、あまりに突然すぎる引退発表だ。だが、自分らしさを貫いたとも言える。引退を発表した動画も、屈強ながらもスマートなピケらしかった。まるで短編映画のような出来栄えだ。
街を見下ろしながら、ピケが語り始める。
「ここ数週間、数か月、たくさんの人が僕について話していた」
その後、歩き始める前からボールに触れる姿、バルセロナのユニフォームを着てボールを蹴る幼少期、家族と触れ合いキャンディーを片手にしての無邪気な笑顔など、子どもの頃の映像が続く。
「幼い頃から、なりたかったのはサッカー選手じゃなかった。バルサの選手になりたかったんだ」
クラブへの変わらぬ愛を語っている。
今年2月に35歳の誕生日を迎えたが、まだプレーを続行することは可能だろう。それでも、「バルサの後にプレーするチームはないと、常に言ってきた」と、クラブへの忠誠を宣言。自らキャリアに終止符を打った。