後藤健生の「蹴球放浪記」第134回「ウルグアイで見つけた超傑作テレビCM」の巻(1)バールの男たちからにじみ出る諦念と、その本心の画像
コパ・アメリカ1995決勝の入場券 提供/後藤健生

 ウルグアイは、栄えあるワールドカップ最初の王者である。古豪の印象も強いが、その根底にはサッカー文化が根付き続けている。蹴球放浪家・後藤健生は、その一端を目撃した。

■残念だった日本のCM

 サッカーをテーマにしたテレビCMは世界中でたくさん作られているはずです。

 日本でも、今から25年くらい前のいわゆる「Jリーグブーム」の時代、つまり1990年代には多くのCMが作られていました。

 しかし、その内容はフェイスペインティングをしてチアホーンを吹きならすサポーターが出てくるとか、スター選手たちがコントみたいなことを演じさせられたりといった、実に軽薄な内容のものがほとんどで、大変に不愉快でした。

 昔からのサッカー・ファンを除いて、当時の日本人にとってJリーグという新しいプロスポーツはそんなイメージだったのでしょう。視聴者にとっても、制作者たちにとっても……。

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