ウニオン・ベルリンは2日、所属する原口元気の写真をSNSにアップした。その何気ない投稿ににじむ優しさに、日本のファンの間で感動が広がっている。
日本サッカー協会は11月1日、26人の日本代表選手を発表した。カタール・ワールドカップへと臨むサムライたちだ。これまで多くの選手が招集されており、当然ながら全員を連れていけるわけはなく、リストに入らない選手の名前もあった。そうした選手の思いを知るからこそ、名前を読み上げた森保一監督も、これまでにないような強い決意を感じさせる表情を浮かべていた。
大迫勇也ら、リストに載らないことが大きな衝撃を呼ぶ選手がいた。そのひとりが原口である。前回W杯に出場し、今回のアジア最終予選の突破にも貢献。先発の機会は少なくなっていたが、本来はドリブルなど攻撃を得意とする選手でありながら、中盤の底で必死に守備をするなど、試合を締める”勝利の方程式”の一部となっていた。
選手ならば誰もが憧れる舞台を逃した原口の心中は、推しはかることさえ難しい。だからこそ、原口の姿は強さを感じさせるのだ。ウニオン・ベルリンが投稿した写真の中で、リュックを背負って普段着で歩く原口は、笑顔を浮かべている。
ウニオン・ベルリンは、この写真に英語で「行こうぜ、ゲンキ」との一言と、「#UEL」というハッシュタグを添えた。U・ベルリンは現地時間3日、ヨーロッパリーグでサン・ジロワーズと対戦する。余計な言葉など必要なく、一緒に日々を歩んでいこうというクラブの気持ちと優しさがにじみ出るような投稿だった。