■「ダメだ泣くわこんなん。。。」

 あいさつ後、ロッカールームに戻ろうとする選手に川崎サポーターが呼び掛けた。「勝ったんだから、誇ろうよ」と、勝利後の恒例である“バラバラ”を一緒に歌うことを提案したのだ。優勝できなかったからだろう、一度は選手側が断ろうとした。しかし、川崎は選手とサポーターが共に戦うチームだ。谷口彰悟はメガホンを手にして、バラバラをリードした。そして、選手とサポーターが勝利の歌を響かせたのだ。

 ふつうは笑顔があふれる場面だが、この日は泣きながら歌う選手もいた。
「バラ バラ バーラ」
 行こうぜ、行こうぜ、と飛び跳ねた。
「バラジコラソン」
 気持ちを込めて戦ったからこその悔しさを胸に、全員が声を出した。

 この様子がJリーグ公式ツイッターで公開されると、再生回数は即5万回超えに。さらに、多くのコメントがついた。

「ダメだ、僚太の涙で泣いてしまう」
「2階は何も聞こえなかったけど、もし聞こえてたら泣いてたな。俺達のキャプテン谷口、最高に格好いい。誇り!」
「心から川崎って温かくって愛に溢れたクラブやって他サポながら思います!こんなん涙なしでは見られんやろ」
「こんなチーム、強いに決まってる」
「来年頑張ろう!もう一回3連覇に挑戦すればいいさ」
「悔し泣きできるなら大丈夫。またここから這い上がれる。またいちばん上をみんなで目指そう!!」
「ダメだ泣くわこんなん。。。上層だったから聞こえなかったけど、聞こえてたら現地で泣いてたな…。」

 今季のラストゲームで、川崎は王者の看板を一度下ろすこととなった。3連覇にもう一度チャレンジするのは最速でも3年後だ。それでも、川崎はもう一度奮い立つ。みんなで「カンピオン」になるために。

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