「トラップうまっ!」「J2レベルたけーよ」J2ヴァンフォーレ甲府がスーパーゴールで鹿島アントラーズに“ジャイキリ”! 鮮やかな背後抜けシュートで準決勝を制し、天皇杯決勝でサンフレッチェ広島とタイトルを争う!の画像
サポーターの前で勝利を喜ぶJ2ヴァンフォーレ甲府の選手。中央は決勝ゴールを挙げた宮崎純真 撮影:中地拓也

■10月5日/天皇杯準決勝 鹿島アントラーズ0ー1ヴァンフォーレ甲府(カシマ)

 時に嵐のような風雨が襲うカシマスタジアムで、見事に“下剋上”を果たした。天皇杯決勝進出を賭けた準決勝で、J2甲府が鹿島をその本拠地で破ったのだ。

 一発勝負は何が起こるか分からない。前半から鹿島の攻撃を押さえながら牙を見せた甲府がスコアを動かしたのは前半37分だ。最終ラインの浦上仁騎が、鹿島のプレスを感じながらも前線へロングフィード。両チームの選手の頭上を一気に超えたボールは、鹿島の4バックの裏に鮮やかに抜けた宮崎純真へと向かう。

 宮崎はスピードに乗ったまま、背後からのボールを奇麗にトラップ。雨のピッチとは思えぬ柔らかなタッチでボールをゴール方向へと運び、GKクォン・スンテと1対1に。鹿島の守護神も焦れずに対応するが、宮崎は自身の右にボールを運んでからのシュートを選択。クォン・スンテも必死に手を伸ばして阻もうとするが、ボールは見事にゴールイン。“アウェイ”に乗り込んだJ2チームが先制に成功した。

 直前にもFW三平和司が裏に抜けて1対1からゴールネットを揺らしていたが、オフサイドで認められず。甲府としては、2度目のチャンスをきっちり決めて見せた。

 対する鹿島は逆転を狙って猛攻を仕掛けるが、甲府の5バックが見事にシャットアウト。鹿島の単調な攻めにも助けられ、完封勝利で決勝へと駒を進めることとなった。

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