■3位・岡山はホームで快勝!
3位のファジアーノ岡山と6位のベガルタ仙台のサバイバルマッチは、「勢い」の差がスコアに現われた。
木山隆之監督率いる岡山は、FWミッチェル・デュークがオーストラリア代表招集で不在だ。ブラジル人FWチアゴ・アウベスもメンバー外だが、30節以降は7勝2敗と勝点を積み上げている。この日もキックオフとともに主導権を掌握していく。MF遠藤康を出場停止で欠く仙台に攻め手を与えず、40分に先制点をゲットする。
自陣でのパスカットからステファン・ムークがパスを受け、FW永井龍とのパス交換でペナルティエリア内左に侵入する。6試合ぶりにスタメンに名を連ねたオーストラリア人MFが、シーズン4点目を冷静にゲットしたのだった。
後半開始早々の51分には追加点を奪う。右ウイングバックの河野諒祐がオーバーラップからクロスを入れると、逆サイドから詰めていた佐野航大が左足で蹴り込んだ。U-19日本代表に選ばれているプロ1年目は、嬉しいバースデーゴールとなった。
リードを2点に広げてからは、ゲームをコントロールしながら3点目を狙っていく。監督交代後も1勝1分1敗の仙台に、決定的な場面を許さない。
後半がアディショナルタイムに突入した90+2分には、途中出場の仙波大志がホームのシティライトスタジアムに歓喜を呼ぶ。敵陣深くで相手にプレッシャーをかけ、ヘディングでパスカットする。ゴール前へ残ったボールを自らシュートし、相手GKに弾かれたボールをさらにヘディングで押し込んだ。
3対0で快勝した岡山は、勝点を69に伸ばした。2位の横浜FCを勝点5差で追いかける。残り4試合で引っ繰り返すには、とにかく勝ち続けるしかない。
敗れた仙台は勝点59のままで、順位は6位だ。7位の山形、8位の長崎とは勝点4差で、山形は消化試合数がひとつ少ない。J1参入プレーオフ圏の6位以内を確保するためには、こちらも負けられない試合が続く。
仙台・伊藤彰監督は試合後、「残り4試合、ここでチームひとつになって戦って、なんとしても我々の目的としているJ1復帰に向けて、死に物狂いで戦っていきたい」と話している。