名古屋グランパスMFレオ・シルバは、今年でJリーグでプレーして10年目になる。先週末のリーグ戦では、長く日本でプレーする理由をしのばせるようなワンシーンがあった。
ブラジルの名門クラブ、クルゼイロでプロキャリアを歩み始めたレオ・シルバは、その後もボタフォゴなどでプレー。だが、2013年には意を決して日本へと新天地を求めた。アルビレックス新潟に加わると、チームの躍進に貢献し、いきなりリーグの優秀選手賞を受賞。翌年にはベストイレブンにも選ばれた。
新潟で4シーズンプレーした後には鹿島アントラーズに移籍し、この国内屈指の名門でもフル稼働。今季からは名古屋グランパスのユニフォームを着てプレーしている。
数多くの助っ人が来日すれども、必ずしも長くプレーできるわけではない。能力があってもJリーグに適応できるかの問題もあるし、日本の生活にフィットするかという問題もある。
レオ・シルバは、そのいずれにも満点の答えを出した。だからこそ、母国でプレーした時間よりも長く、Jリーグでプレーを続けることができているのだ。
また、日本以外の国でもそうだが、長くプレーする秘訣が「人間性」である。礼儀正しく、愛らしい性格で知られるレオ・シルバだからこそ、3つのJクラブを渡り歩き、10年もプレーすることができたのだ。
そんなレオ・シルバの人間性がうかがえる場面があった。先週末のJ1第30節のサンフレッチェ広島戦である。
この試合、レオ・シルバは痛めた個所の大事を取って、第16節以来となるベンチスタートとなっていた。だが、試合前のウォーミングアップはもちろん行っており、ピッチからロッカールームに戻る瞬間に「事件」は起きた。