■ベガルタ仙台5連敗!伊藤監督初陣も大分に苦杯
ベガルタ仙台が「負の連鎖」から抜け出せない。伊藤彰新監督の初陣となった大分トリニータ戦に、0対1で敗れたのだ。8月13日の大宮アルディージャ戦から5連敗で、ほぼ1か月勝利から遠ざかっている。
伊藤監督は前節までと同じ4バックを選び、ダブルボランチの一角に松下佳貴を起用した。フォギーニョと吉野恭平が出場停止だったことによるものだが、前節スタメン出場した梁勇基ではなく松下を選んだところに、伊藤監督の「色」が出ていたとも言えるだろう。
9分には前線から規制をかけ、左サイドでボールを引っかける。アグレッシブな入りは狙いとするところだったが、3-4-2-1のシステムで立ち位置を変えてくる相手選手を、次第につかみきれなくなる。3バックの攻撃参加にも手を焼き、セカンドボールを拾われて二次攻撃を受ける展開が続く。
前半は0対0で折り返したが、公式記録上のシュート数は0対7だった。FW中山仁斗がペナルティエリア内で左足を振り抜いた場面は、DFにブロックされている。
大分は昇格候補にあげられていたチームである。シーズン序盤はルヴァンカップとの並行日程に悩まされ、前半戦を7勝7分7敗の10位でターンしたものの、保有戦力に不足はない。8月中旬には元日本代表FW金崎夢生を獲得し、攻撃のカードをさらに増やした。
アウェイの仙台が押し込まれることも、想定の範囲内ではある。今シーズン最初の顔合わせでは、ユアスタで1対3の敗戦を喫している。それにしても、リーグ最多得点を記録している攻撃陣が、チャンスの糸口さえ見つけられないとは……。前半の戦いぶりは、現在のチーム状況をはっきりと表わしていた。