【浦和レッズ】警戒していた鹿島アントラーズの「クロス攻撃」で失点。「5-3-2変更」が功を奏し、岩波拓也の「ニアそらし」で追いつくも逆転ならずの画像
浦和レッズの岩波拓也 撮影:中地拓也

■9月3日/明治安田生命J1リーグ第28節 鹿島アントラーズ浦和レッズ(カシスタ)

 浦和レッズは3日、カシマサッカースタジアムで鹿島アントラーズと対戦した。

 先日行われたAFCチャンピオンズリーグACL)での激闘後、J1リーグでの最初の試合となる今回の一戦。アウェイに乗り込んだ浦和は、アジアの舞台で起用していたスターティングイレブンを数人変更した。GKには鈴木彩艶、右SBには宮本優太、CFにはキャスパー・ユンカーが先発出場している。

 対する鹿島は、新体制になってから最初の一戦。8月29日に欧州での指導経験を持つ坪井健太郎氏、鈴木隆二氏、咲花正弥氏のコーチ就任を発表しており、この浦和戦ではどのようなサッカーを展開するのか注目が高まっていた。

 試合はやや鹿島ペースで始まる。SBを高い位置に押し上げて関根貴大松尾佑介のプレッシング参加をけん制しつつ、後方は浦和の2トップに対して2CB+ディエゴ・ピトゥカの3枚によって数的優位でビルドアップ。崩しの局面では、神出鬼没にサイドに流れるIHの樋口雄太和泉竜司が存在感を見せつけて浦和ゴールに迫っていく。すると16分、その樋口のクロスにアルトゥール・カイキが合わせてネットを揺らしてリードを奪った。

 前日の会見でリカルド・ロドリゲス監督は「鹿島はクロスを多用する」と発言していたが、その形から先制点を許してしまっている。

 そしてアウェイチームは、勢いに乗った鹿島に追加点を奪われる。27分、GK沖悠哉のロングボールを宮本優太とカイキが競り合い、そのこぼれ球を鈴木優磨に拾われて、カイキにボールが渡る。そのまま中央に運ばれて枠内へミドルシュートを打たれると、GK鈴木が弾く方向を誤り、ボールはゴールへと吸い込まれていった。

 リードを広げられて苦しむ浦和だったが、時間が進むにつれて再現性を持った攻撃を展開する。左SB大畑歩夢を高い位置に上げて、アレクサンダー・ショルツの持ち上がるスペースを創出。ボールを持ったショルツの運ぶドリブルによって相手のマークを乱しつつ左サイドから徐々に押し込んでいく。

 そして浦和は30分に得点を決める。30分、小泉佳穂が右ポケットでスルーパスを引き出し、ワンタッチで関根に落とすと、関根はペナルティアークにいた岩尾憲にボールを預ける。岩尾はワンタッチでエリア内にパスを送ると、待っていたのは松尾だった。背番号11はワントラップで素早く反転して左足を振り抜くと、ボールは関川郁万にディフレクト。GK沖も反応が遅れてしまい、ゴールが決まった。

 これで1点差となったが、これ以降、前半はスコアが動くことなく終了している。

  1. 1
  2. 2
  3. 3