■9月3日/明治安田生命J1第28節 アビスパ福岡 2ー3 名古屋グランパス(ベススタ)
福岡のホームで行われた名古屋戦で、異例の出来事が起きた。福岡の選手が守備を放棄。ピッチ上で棒立ちになった状態で相手選手に攻めさせ、ゴールを献上したのだ。この珍事は、その直前に起きたゴールがきっかけとなった。
契機となったのは、福岡が0-1で迎えた前半21分だ。福岡の選手がピッチ上で倒れ込んだため、名古屋MFレオ・シルバがボールをピッチ外に蹴り出してプレーを切った。その後、福岡DF前嶋洋太が右サイドのタッチラインから相手選手目掛けてスローイン。サッカー界ならではの“暗黙の了解”でボールを“返した”。
しかし、そのボールをルキアンがカット。そして右サイドから中にクロスを送ると、これにジョルディ・クルークスが反応。左足で合わせてゴールを奪ってしまったのだ。
その瞬間、名古屋の選手は猛抗議。“紳士協定”が破られたとして得点の撤回を求めたが、この“紳士協定”はルールで定められたものではない。ゴールを認めざるを得ず、直後、両チームの監督がピッチ横で話し合いを持った。その結果、長谷部茂利監督の指示で、相手に得点を“返す”こととなった。