■8月27日/明治安田生命J1第27節 川崎フロンターレ 2ー1 鹿島アントラーズ(等々力)
逆転優勝の行方がかかったこの試合に駆け付けたファン・サポーターは2万人以上。首位・横浜F・マリノスを追いかけるためにどちらも負けられない上位対決で、家長昭博が見せた先制ゴールが話題になっている。
それは、前半8分のことだ。山根視来からのスルーパスに反応して裏に抜けた家長は、ペナルティエリア右側でドリブルを図る。中には小林悠が待ち構え、さらにマルシーニョも走り込んでいただけに、鹿島としては中にボールを入れさせたくない状況だった。そんななかで、家長の守備に当たっていたピトゥカは家長の肩に手をかけて倒してしまう。主審の判定はPKだった。
自ら得たこのチャンスで、キッカーとなったのは家長だ。鹿島のGKはクォン・スンテ。韓国代表として6試合の出場経験がある守護神に対し、家長はゆっくり助走。そして左足を振ると、ボールはゴール左上に向かう。体の動きからは想像ができなかった上向きの軌道で、ゴールの角を見事に射抜いた技ありPKだった。
鹿島との大一番で得たチャンスであるだけでなく、大挙して駆け付けた鹿島サポーターを正面にしながらのPKで、確かな技術とメンタルの強さを見せつけたのだ。