■大陸はどうして動くのか

「大陸移動説」というのは、ドイツ人のアルフレード・ヴェーゲナーが1912年に提唱した説です。ヴェーゲナーがこの説を思いついたのは大西洋の両岸の地形がまるでパズルのようにぴったりとはまるからです。とくに、西アフリカの凹んだ形と南米大陸の北東部の出っ張った形がそっくりだというのです。

 ヴェーゲナーより前にも同じようなことを言った人も何人もいたようですが、ヴェーゲナーは単に地図上の類似だけではなく、地質学や古生物学などの知識を使って2つの大陸がかつてつながっていたことを示したのです。

 しかし、「大陸という巨大なものがどうやって動くのか」を説明できなかったので、ヴェーゲナーの大陸移動説は忘れ去られてしまいます。あるいは、いわゆる「トンデモ学説」扱いされることになってしまいました。

 しかし、その後、1950年代以降に「マントル対流によってプレートが移動する」という「プレートテクトニクス」が生まれたことによって、大陸移動説は一躍脚光を浴びることになりました。そして、かつてはアフリカと南米だけでなく、地球上のすべての大陸が一つになっていたことなどが証明されました。

(2)へ続く
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