■3位仙台は下位の山口相手に先制点を許すも…
7月最後の一戦は、トップ3にとって苦いものとなった。
J2リーグ「ラスト3分の1」の幕開けとなる第29節が、7月30、31日に行なわれた。3位の仙台は、アウェイでレノファ山口FCと対戦した。
原崎政人監督は、前節からスタメンをふたり入れ替えた。MF遠藤康とMFフォギーニョがメンバー外となり、FW富樫敬真が6試合ぶりに先発出場する。MF中島元彦も2試合ぶりにスタメン入りし、富田晋伍とダブルボランチを組んだ。CBキム・テヒョン、右SB真瀬拓海、MF加藤千尋、名倉巧は、前節に続いてメンバーから外れている。
3連敗中のホーム山口は、システムを変更してきた。これまでの4バックではなく、3バックを敷いてきたのだ。山口は前節の後半も、3バックで戦っている。仙台にとってまったくの想定外ではなかっただろうが、先発が6人も入れ替わっている。相手の出かたが読みにくいところはあったはずだ。
試合は思わぬ形で動く。22分、キム・テヒョンに代わってCBに入っている佐藤瑶大が、石原崇兆に縦パスを送る。これが意思の疎通を欠いてMF高井和馬にカットされ、そのまま持ち込まれてしまう。ペナルティエリア内でFW沼田駿也へつながれたものの、左足シュートにはCB平岡康裕と中島がブロックに入った。ところが、ディフレクションしたボールがGK杉本大地の逆を突き、仙台は先制点を許してしまうのだ。前半に先制されるのは、前節のV・ファーレン長崎戦に続いて2試合連続だ。
それでも、前半のうちに試合を引っ繰り返す。まず34分、中島の右CKをファーサイドの佐藤が中央へ折り返し、GKの目前でFW中山仁斗がプッシュした。背番号9は3試合連続弾となり、出場16試合目で10ゴールの好ペースだ。
さらに39分、右SB蜂須賀孝治のピンポイントクロスを、富樫がヘディングで合わせる。バーを叩いた一撃が、ゴール内に吸い込まれた。富樫はシーズン9ゴール目で、キャリアハイを更新中だ。
今シーズンの仙台はここまで15勝をあげているが、そのうち14勝で先制点を奪っている。一方、先制された試合を引っ繰り返したのは、2節の水戸ホーリーホック戦しかない。
果たして、シーズン2度目の逆転勝利はなるのか。