■仙台、90分に被弾!CKからの失点は2試合連続

 67分、左SBの内田裕斗が足をけいれんさせ、交代を余儀なくされる。同時に富田も退き、MF鎌田大夢とDF吉野恭平がピッチに立つ。右MFの石原が左SBへポジションを変え、鎌田が右MFのポジションに入る。吉野は富田と同じボランチだ。

 原崎監督は77分にも動く。今度も2枚替えで、左MFの氣田亮真と富樫がベンチへ下がり、DF福森直也とFW皆川佑介が起用される。氣田のポジションには石原が入り、福森が左SBを務める。皆川は富樫と同じ2トップの一角を務める。

 3点目がほしい仙台に、ビッグチャンスが訪れたのは84分だ。杉本のゴールキックを鎌田がヘディングでゴール方向へすらすと、中山がGKと1対1になる。しかし、利き足ではない右足のシュートは枠を外れてしまった。

 87分にはその中山が退き、フェリペ・カルドーゾが投入される。ケガで戦線離脱していた23歳のブラジル人FWは、5月25日の18節以来11試合ぶりの出場だ。

 カルドーゾの投入とともに、システムが4バックから5バックに変更された。時間帯を考えても、3点目を取るために無理をする必要はない。このまま試合を終わらせることにシフトしたのだが、90分に被弾してしまう。

 それまで何度かヒヤリとさせられていた右CKから、古巣対決のDF渡部博文に押し込まれた。セットプレーからの失点は2試合連続で、シーズン2度目の逆転勝ちはならなかった。

 試合後の原崎監督は「アウェイですけれど勝点3を取りにきたので、満足できる結果ではありません」と、悔しさをにじませた。前半のうちに逆転できたことは評価しつつも、「欲を言えば3点目、4点目というところも前半のうちにいきたかった」と振り返った。白星を逃すのは2試合連続で、7月は3勝2分1敗と追撃態勢を整えきれなかった印象だ。

【その(2)へ】
  1. 1
  2. 2
  3. 3