■交代カードで両チームの差が出る

 ところが、スコアが動いたのは開始わずか4分で、しかも、リードしたのは浦和レッズだ。左サイドから上げられたクロスに合わされる形で失点。出鼻をくじかれると、その動揺が収まらぬうちの17分にも失点してしまう。

 後半に入ると、前半の失点を取り返すべく川崎は攻勢を強めるが、61分に2枚、69分にさらに2枚と浦和が交代カードを切ってきたことで、徐々に体力面で差がつけられていく。川崎は73分に宮城天、78分に山村和也を入れ、この時点で交代枠を事実上すべて使い切ることとなる。

 直後の82分にPKを獲得して家長昭博が冷静に決めるが、反撃もここまで。82分に浦和に3失点目を許し、試合の行方を決定づけられる。優勝争いの生き残りもかかった試合で、黒星を喫してしまった。

「早い時間での失点が響いてしまったと思っています。そこのところで、最後までなかなかひっくり返すところまで持っていけなかった。こういう状況でも、自分のところでいろいろと徹底できればよかった」
 鬼木監督はこう振り返って自分の責任を強調したが、試合に至るまで集中できる環境が整うことはなかった。コロナ陽性者が連日出たこと、さらに、人数が足りなかったことで紅白戦もできない状態だった。練習生やスタッフがその穴を埋めようとしたものの、やはり、そのハンデは大きかった。指揮官が負うべき責任ではないものだった。

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