EAFF E-1選手権に出場していたサッカー日本代表は、7月27日に愛知・豊田スタジアムで行われた最終戦で韓国代表に3-0で快勝し、2013年大会以来2度目の優勝を飾った。ワールドカップイヤーにおける9年ぶりのタイトル獲得は、何を意味するのか。ベテランジャーナリスト、大住良之と後藤健生が激論を交わした。
■独特の持ち味がある町野
――町野修斗は、懸案の1トップ問題を解決できるでしょうか。
大住「町野のプレー自体はもう、日本代表に入れていいレベルにあるような感じがするな。でも、まだ少し遠慮しているように見えた」
後藤「韓国戦では、開始直後にいきなりすごいシュートを打っていたよ」
大住「あれを決めていたら、ね」
後藤「後半も2回ミドルシュートを打っていた。あれは良かったよ」
大住「それにポストプレーがきちんとしている」
後藤「変に動き回らないからね。一度良いポジションを取ると、そこで構えてパスを引き出そうとする」
大住「こねないよね」
後藤「今の日本にいないタイプかもしれない」
大住「次にここに出す、ボールをここに止めてからあそこに出すという意識を、はっきり持ってやっているんだと思う。逆サイドに振った、すごいパスもあったよ」
後藤「今の日本代表のFWは皆、裏抜けタイプ。細谷真大もそうだよね。細谷はフィジカルの強さもあるので、動きに合わせて、彼をもっと生かせるパスを出してあげればよかったんだけど、町野はそういう意味で、ちょっと他の選手とタイプが違うFWなのが魅力だね」
大住「選択肢としてはありかな、と思う」
後藤「じゃあ、やっぱり9月に追試かな」
大住「追試の第一候補は町野かもしれないね。今、日本代表が一番欲しいポジションの選手だからね」
後藤「最近、大迫勇也の調子が良くて点を取り始めたから、それに期待しようというのも一つの手だけどね。町野も育ってくれればいいね」