■仙台は試合の入りとラスト15分がポイントに
7月最後のゲームとなるJ2第29節が、7月30、31日に開催される。
3位のベガルタ仙台は、17位のレノファ山口FCとアウェイで対戦する。前節はV・ファーレン長崎に1対2で競り負け、6試合ぶりの黒星を喫した。首位の横浜FCとの勝点差は「6」、2位のアルビレックス新潟との勝点差は「3」となっている。
季節は夏本番だが、シーズンはすでに3分の2を終えた。残り試合は「14」だ。ラスト3分の1で、どこまで勝点を積み上げられるか。横浜FCと新潟を追いかける立場の仙台は、すでにトーナメントを戦うようなメンタリティかもしれない。
ホームで苦杯をなめた前節は、新型コロナウイルスとケガの影響で何人かの主力がメンバー外となった。彼らがどこまで戻ってくるのかは気になるところだが、ポイントはやはり先制点だろう。
仙台はここまで15勝をあげているが、逆転勝ちは2節の水戸ホーリーホック戦だけだ。7敗のうち6試合で先制されていることを考えても、先にリードを奪いたいところだ。
後半の戦いぶりもポイントにあげられる。
仙台がもっとも多くの得点を稼いでいるのは、76分以降だ。16ゴールをあげている。そして、失点もラスト15分がもっとも多い。11失点を献上している。
対する山口は、61分から75分までに最多の9得点を記録している。失点は61分から75分、76分から試合終了までに、それぞれ8失点を喫している。
両チームのデータから判断すれば、後半の戦いぶりが勝敗に直接的な影響を及ぼすのは明らかだ。仙台にとって理想的なシナリオは、早い時間帯に先行し、後半に中押しとダメ押し点を奪う、というものだろう。攻撃の爆発力を考えれば、3得点は難しいノルマではない。
注目選手にはオナイウ情滋をあげたい。
フランス1部トゥールーズ所属のFWオナイウ阿道を兄に持つ彼は、来シーズンの仙台加入が内定している。今月22日に特別指定選手に承認され、翌23日の長崎戦でいきなりメンバー入りする。85分から途中出場し、Jリーグデビューも飾った。
大学サッカー界屈指のスピードスターは、試合の流れに影響を及ぼすインパクトプレーヤーとして期待される。終盤に強い仙台にとっては、頼もしいオプションが加わったと言えるだろう。